戦国争乱の真っ只中にあった天正年間(1573-92)の頃、河村三五兵衛という人が、朝晩湯気が立ち上り、冬には雪解けの早い所を見つけました。不思議に思い、岩を穿って掘り進んでいたある夜、薬師如来が夢に現れ、「この土の底に埋もれている仏を掘り出してお祀りをせよ、温泉が湧き出て繁盛するであろう」と告げられました。このお告げのとおり、掘り続けるうちに燦然と輝く薬師如来像が温泉とともに現れた、という伝説が残っています。
薬師如来像は湯野公園の一角にあり、地元に方々によって大切にされ、温泉の源泉も流れています。